written by 水城凛さん
あらすじ
真人は夏休み、悪友の樹一郎に誘われ彼の故郷である上郷町に向かう。
そこで彼は三人の少女と出会い一週間ばかりの時を過ごして親睦を深め、
翌年もここを訪れる約束をする。翌年、再び町を訪れた彼は彼女達と再会し
その中で三人の一人と心の距離を縮め、彼女と翌年も再訪する約束をするのだった。
そして三年目、彼らにどんな出来事が待っているのだろうか…。
システム(40/99点)
操作性は快適でセーブやロードの読み込みも早いとは思います。
ただ時々読み込み時間が長い時があったり今時のギャルゲーでは珍しく
スタッフロールがスキップ出来なかったり、クイックセーブ・クイックロードがないのは気になるし
文章スキップの時、既読スキップでも未読の文章をスキップしてしまうのはおかしいと思ったので
少しでも読んでいない文章を含んだものにはスキップが止まるようにして欲しかったし
登場キャラのボイスがカットされないので文章をスキップしつつも
既に終わった文章の音声が垂れ流されるのは聴き苦しいのでスキップしている時の音声は自動的にカットして欲しかった。
それからメインのゲーム画面の時、テキストがメッセージウインドウの色に隠れてしまい
見にくいのも気になったので文字色を白、ウインドウを薄い水色といったように見やすい色にして欲しかった。
グラフィック(40/99点)
原画は
藤原々々さんが描かれています。
イベントシーンが差分を除いて70枚位しかないのは少ないと思ったのであと15枚位欲しかったし
それに野良猫達も文章で説明されてるだけでは虚しいことこの上ないと思ったのでイベントシーンに描いて欲しかった。
立ち絵は豊富にパターンが用意されている反面、不自然に見えるものが多く
明希の立ち絵は目が大き過ぎに絢水の立ち絵は頭でっかちに京の立ち絵は正面を向いてるもの以外の殆どが
顔のバランスが不自然で髪の毛がデタラメに塗られてるように見えました。
また、ヒロインキャラの体格の変化がイベントシーンでは描き分けがされているにも関わらず
立ち絵では立ち絵を大きく表示したりとか服装を変えただけで済まされてるのは
手抜きだと思うので立ち絵でもヒロインキャラの体格を描き分けて欲しかった。
音楽(30/99点)
どの曲もゲームの雰囲気とマッチしてるとは思いますが単調でインパクトの薄い曲が多いと思う。
それに「とらかぷっ!」というゲームの音楽や効果音を使い回しているのは手抜きだと思うので
全ての楽曲と効果音を新規のものにして欲しかった。ところでこのゲームの「夏に見た風景」という曲が
「ロックマン2」のクラッシュマンステージの曲と少し似てると思うのは僕だけでしょうか?
ボイス(70/99点)
声優さんの演技は皆上手いとは思いますが時々明希と京のボイスがおばさん臭くなるのが気になるし
大介さんや2年目冒頭の明希が店の手伝いをするシーンでの客の台詞にボイスを入れて欲しかったです。
演出(60/99点)
立ち絵が瞬きしたりボイスにシンクロして口パクしたり
川の水の流れる音やセミの鳴き声を使って夏の田舎の雰囲気を演出したり
立ち絵のズームや画面の色が反転したりと色々凝ってて好感が持てましたが
ゲーム序盤の明希が虫取り網を振り回す場面のように
効果音が場面とあってないものがいくつかあるのが気になりました。
ストーリー(30/99点)
攻略できるヒロインは…
◆ツインテールが特徴で虫取りが大好きな喫茶『こかげ』の一人娘・芹沢明希
◆樹一郎の妹で他人思いな大人しい少女・結城京
◆有名な陶芸家を母に持つクールな雰囲気の少女・東絢水
◆天文部員の一人で真人と樹一郎の後輩・白山奏芽
の4人です。
キャラは脇役キャラのインパクトが存在感が強すぎるせいで
ヒロインの存在感が希薄になってしまっており、このゲームのウリである
爽やかな雰囲気を損ねるような行動や言動をとるキャラがいるのが気になったので
もっとヒロインキャラを引き立てて雰囲気を損ねるようなキャラは登場させなかった方がよかったと思う。
シナリオの方は情景描写は丁寧だとは思いますが共通ルートが長くメリハリに欠け
ご都合主義な展開があり個々のシナリオも短く急展開で
主人公とヒロインが惹かれてく展開がなく掘り下げが甘いので盛り上がりに欠けると思います。
主人公とヒロインのふれあいを主軸にしてストーリー展開をするのなら
ヒロインの誰かが春休みや冬休み、GWに真人の家に遊びに来るといったエピソードや
2人が結ばれた後のエピソードも入れて欲しかった。
↓以下ネタバレ
◆明希シナリオ
この子が好きな人には悪いけどキャラが子供っぽくてうっとおしかったです。
シナリオも特に盛り上がるような展開もなくいつの間にかキスして結ばれてハッピーエンドって手抜きにも程があるでしょう。
『こかげ』の新メニューを考える話も主人公が明希の手紙について回想する場面も蛇足としか思えないし
GWや冬休みに真人が上郷にこれない理由がはぐらかされてるのはおかしいと思うので
新メニューの話を廃し後者を3年目冒頭のものと真人が帰宅した時に届いてたもののことだけにし
GWや冬休みに真人が上郷にこれない理由はそれが明らかになるシーンを入れて
距離が近づく真人と明希を京と絢水がサポートしていくというストーリー展開を繰り広げた方がよかったと思う。
あと、真人の誕生日パーティーのイベントシーンに関してですが絢水はあんな笑顔を見せないのでは?
◆京シナリオ
京の履物を主人公が直すシーンの
京が主人公に自分の体格について悩んでいるという趣旨の質問に対し
主人公が「君は発育がいいから気にする必要がないよ」とかのたまうのはセクハラ発言そのものなんで勘弁して欲しかった。
終盤、樹一郎が主人公に思いを打ち明けさせたら今度は自分の嫉妬の思いをぶつけ
「『みやこ』なんか潰れてしまえばいいんだー!!」と叫ぶのはどうかと思うし
京があれだけ苦しんだ根源でもあるはずの彼が明希や絢水と協力して
パーティーを開くことで簡単に真人と仲直りしてしまうのは都合が良過ぎると思います。
それから京が時たま「真人さんのおかげで頑張れたんです。」と言うことがありましたが
自分のことなのに彼がいなくては何も出来なかったんでしょうか?
その台詞を見る度、自分の責任を他人に押しつけるなよ…。と思いました。
◆絢水シナリオ
父親のことについての雪江さんとの和解する展開は纏まりよく展開されてると思うので
ヒロイン4人のシナリオの中では一番出来がいいと思う。
しかし真人や絢水より雪江さんの方が目立っているような気がするし
告白シーンも前述のようにヒロインと主人公が惹かれてく展開がないのが災いし
真人が絢水に告白した理由が不明瞭になってしまってる展開が破綻してしまってると思う。
あと、シナリオの所々で真人と絢水が雪江さんのお願いで酒を買いに行くシーンがありますが
未成年は酒を買いにいくことは出来ないのだからそのシーンがあること自体、不自然だと思います。
◆奏芽シナリオ
この子が好きな人には悪いけどこの人は人のプライドを平気で踏みにじるような行動ばかりとって
ゲームの雰囲気を破壊してるだけなんで登場する必要性ないと思います。
シナリオは4人のシナリオで唯一結ばれた後のエピソードがあるのは評価出来るけど…。
それにしても真人はあんなに鈍感じゃ某有名ノベルゲームの
風を自由自在に操る力を使う幼馴染に問い詰めされてしまってもおかしくないですな。
◆真夏のかけら
シナリオ自体は2〜3分で終わってしまう位短い内容ですが
これから新しい夏の物語が始まるといった感じの幕引きの仕方は好感が持てました。
難易度(1/5点)
お目当てのヒロインを狙ってくだけで簡単にクリアできると思います。
感想・総括(35/99点)
世間では隠れた名作と言われ高い評価を得ているようですがストーリー展開が雑で
雰囲気作りも失敗しているし手抜きが目立つのでそこまで評価されるほどのものでもないと思います。
素材がユニークで加工次第で面白い内容に昇華できるものがあると思うので非常に残念でなりません。
■シナリオランキング
真夏のかけら>>絢水>>京>奏芽>>>>明希
■キャラランキング
麻理奈さん>>雪江さん>真夏のかけらにでてきた姉妹=澄子さん>絢水≒京>>奏芽=明希
【コメント】
おぉ、今回頂いた3本の中では唯一中身を知っているソフトですね。
何の折に調べたのかは思い出せませんが^^;
ぬぅ…システム関連、自分は軽くてセーブが楽&豊富ならそんなに気にしないのですが、
このゲームのスキップ関連は聞く限り相当きつそうですねぇ…。
流石に未読文章までスキップしてしまうというのは頂けませんし、
ビデオじゃないんだからスキップ中の音声も不要でしょう。
その辺は製作サイドも考慮すべきでしょうね。
ゲーム紹介見た限りではかなり雰囲気が良いゲームっぽかったんですが…
ぶち壊しちゃってますか……_| ̄|○
んー、素材が良さ気なだけに勿体無い……
背景とかは恐ろしく好みにあっているんですけどね^^;
勿体無いなぁ。
さて、ということで水城凛さんの投稿レビュー3本立てもこれにて終局。
客観的な立場から評価なさっていて、分かりやすいレビューでした。
それに引き換え評価主観的&超甘アマな自分のレビュー…
評価殆ど8点以上だもんなぁ(汗
まぁ…ここまできたら自分流を突き通しましょう^^;
それでは水城凛さん、ありがとうございました!
(2005/9/21)
(2005/9/24 コメント追加)
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